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銀の庭と25話の感想と400円のノートを3冊買った話

 好きな人がいた。
 優しくて、繊細で、勇敢で、誰よりも幸せになってほしくてうわあああああ

 好きな人が「自分も誰かにとっての何かになれたらいいなと思う。」って書いててさ。
 あなたは私にとっての銀の庭なんだよ、あなたのことを想わなかった日なんてないんだよ、大切な人なんだよ、って思ったけど。
 きっと彼の言う「誰か」の中には私のことなんか含まれてないのだろうと気付いた。きっともっと身近に関わっている人たちに「何か」だと思われたいのであって、高校まで同じだっただけの私のことなんてもう忘れちゃってるんだろうなって。
 そう思ったら悲しくて涙が止まらなかった。
 
 彼からアド変のメールが届いた時、ちょうど私は彼の夢を見ていた。彼のアドレスは、いつも彼の誕生日を含んでいるから、見知らぬアドレスからメールが届いてもすぐにそれが彼のものだと気が付いた。
 中学も高校もほとんど繋がりが断たれている中で、いまだにアド変のメールを送ってくれるのって、彼と、学生時代の元彼くらいだ。
 今日はそんな、ちょっとだけ、良いことのあった日だった。

 25話の感想を書かなきゃと思うのですが、未だに公式から差し出されたものを受け取り切れていないというか、自分の中でうまく消化できていないというか、文章にすることが難しい状態です。
 あれは、何? 夢オチなの? メリバ? 五人が去った箱庭で日常の夢を見続けている長男という認識で合ってる? メタ視なくして解釈の成り立たない話ということ?
 でもなぁ…私の尊敬する方が、両手をまっすぐに広げて最終話を受け取っているのを見て、うーん私の見方は違うんじゃないかと思って…24話に関してもその方とは解釈が異なっていて、私一人の頭では理解の及ばないことが多過ぎる。
 個人的に、超個人的には、私は「手紙」の続きを25話でやってほしかった。最終話を最初に見たとき、意味が分からな過ぎて、ここに来てギャグに逃げたのかと憤ったもん。だから、あれがメリバだと自分を納得させることでしか、自分の中のおそ松さんを神アニメとして定義し続けることが難しかった。
 期待していたハッピーエンドとは違ったけれども、そう見えてしまうのは私が未熟だからなんだろうなぁ…私は平成ニートの物語を受け取るには、まだまだ経験不足だったということだ。なんかいろいろ頑張ろうと思う。
 更に続編が作られるみたいな伏線が散りばめられていたということで、そこで本当の最終回が描かれることを待ち望みながら、今後もまったりと松を追っていこうと思います。
 半年間本当に楽しかったです。こんな自分でも青春をまだまだ生きていていいんだと、許されたわけではないけれどそんなメッセージを受け取った気がして、少しだけ前向きになれました。ありがとう、おそ松さん。 

 どうでもいいですけど、今日はノートを三冊買いました。万年筆でしっかり書けるそれなりにお値段のするやつ。ポイントカードを忘れたのは痛かった。
 明日から学生が社会人になったり、社会人がニートになったりしますね。「葵ちゃんは勉強好きだもんね。勉強は一生続けていいんだよ」と言われた私は、一生全力モラトリアムを目指そうと思います。
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24話

 個人的メモ。

 おそ松さん24話が…ああ…予想はしてたよ…でもなぁ、公式でやられるとなぁ…。
 23話のチョロ松の本音も泣いたし、24話Aパートのトト子ちゃんの婚活も辛かった。でもほんと、今回はしょっぱなから泣いた。チョロ松の壮行会から。松野家はいい家族だ。だから時々帰ってきてやれよと思った。でもなかなそうは、いかないんだろうとも。
 ひとりずつ出て行く。チョロ松の次はトド松(六人の中で最も自立志向が高かった)。三番目はカラ松(追放されたり度々いないものとして扱われていた。一度兄弟の忠告を無視し結婚までしている)。四番目に十四松(かつて彼女という他人と繋がる機会を得たが手離している)。最後に一松(みんながいるから友達は要らないと言い切り、常に危険人物として振る舞うことで箱庭を繋ぎ止めてきた)。ただひとり、長男が残った。たったひとりで誰とも目を合わせない。彼の顔上半分は映らない。松野家の箱庭とは家ではなく、六人一緒にいることにあった。
 彼らのカリスマだったトト子ちゃんを独り占めできる環境にあっても、おそ松はその手を取らなかった。彼女は「レンタル彼女」のイヤ代とチビ美とは違う、お金では決して買えない女神だった。その女神を拒絶した。愛されることを拒んだ。
 彼が就職しようとしないのは何故か。彼の箱庭はもうどこにもない。ひとり抜け出せば簡単に崩壊するような場所だった。だから今までみんなで必死に守ってきたのに。チョロ松が、どんな理由であれ最初に抜け出したことで、誰もがひとりになってしまった。
 家を離れることが大人になることとイコールになるのかということ。一人暮らしすること、あるいは家族以外の人間と暮らすことが自立することなのかということ。
 おそらく、六つ子はそこまで遠くに離れて暮らすようになったのではない。日帰りでも帰省できる距離にいて、毎週でも実家に顔を出すことは不可能ではないはず。物理的には隔たっていない。でもきっと彼らはなかなか実家には帰らない。六人全員が集まることなんて、年に1、2回程度なのではないか。家族は日常から非日常に属するものとなる。実家は落ち着ける場所であることに変わりないが、そこは以前の箱庭ではない。
 環境の変化だけではなくて。今まで就職せず実家で無為に時間を送っていたことを否定するようになるのかもしれない。「あれは自分の人生の中で無益な時間だった。家にいつまでもいることは間違いだ。家を離れてよかった」。六人一緒にいた時間が過去になったことで彼らは銀の庭を否定する。就職して良かった。大人になって良かった。

 この23話の否定が、みんなでバカやってた時間を否定することが、おそ松さんにとってのハッピーエンドなのか?
 社会人としての生活の中で、親の有難みを知って、親に感謝する。社会的に成功すれば、ニートから脱却したことを喜ぶ。彼らの今後の生活が上手くいけばいくほど、相対的に過去は否定されていく。

 おそ松さんにとって、ハッピーエンドとはどういうことなんだ?

 「やっぱり社会ってクソだね」と言って、仕事をやめてみんなか実家に戻ることなのだろうか。また六人一緒に暮らすようになることなのだろうか。それは、終わりが見えている。親はいつか死ぬ。ハッピーエンドではない。

 逆に、社会人としての生活が辛くて、今までの人生が、かつての箱庭が、美化されていくこと。会社を辞めたい、ニートの時間はなんて幸福だったのだろう、あの頃に戻りたい。でも戻れない。そう思いながら死ぬまで生きていく。現実的ではある。

 六人全員一緒のまま、実家で暮らして働くという選択肢は? それはできない。何故なら五人は、「一緒にいないほうがいい」「このままでは駄目になる」と思ったから「家を出よう」とした、そのためには収入を得る必要があり、そのための手段として、就職した。彼らの目的は、「六人が解散すること」にあった。解散して、どうなりたかったのかというと。

 彼らは「大人」になりたかった。

 大人になるってどういうことなんだ?

 難しい。個人的には、社会と接続すること、なんだと思う。夢を捨てたり、労働したり、家を出たりするのは、手段や過程でしかなく。
 五人にとっては、箱庭を捨てて、外の社会と接続することが大人になることだった。今まで自分たちを包んでいた殻という世界を壊して外に出て行った。おそ松をひとり残して。

 おそ松はどうするのだろう。彼は、他の兄弟と同じで、「働きたくなかった」。六人一緒にいたいと思ったから家に居続けたのではない? 彼らは一人っ子がよかったと言っていた。兄弟は五人の敵だと。箱庭に執着していたわけではないということ? でも、彼は他の兄弟が抜け駆けをしたり、変わろうとしたりすると、全力で妨害をしてきた。ああ、やっぱり、六人一緒でないと駄目なんじゃないか。彼は兄弟を疎ましく思いながらも、そこから抜け出すことはできない。ここでしか生きられない。憎くても離れることはできない。現実の、典型的な、家族というものがそうであるように。

 Bパートラスト。おそ松がよく相棒としていたチョロ松、だったのに一番に家を出て行ったチョロ松から手紙が届く。そこで、ようやくおそ松の目が映る。
 彼は何も語らない。無表情で、少年の瞳のまま。

 EDでおそ松がF6のノリで喋っていたのが、不思議な重みをもって聞こえた。夢の中でF6は、アイドルとして生きている。彼らが自分たちが捧げた幸福を享受してきらきらと生きている様を見て、彼らのファンは満足する。アイドルとして生きるということは、誰かの夢として生きること。生き様をエンターテイメントとして提供すること。
 メタな話。おそ松さんは、六つ子でニートが主人公のアニメである。六人の日常が視聴者にとってエンターテイメントである。この夢が、壊れるということ。まぎれもなくそれは六人の解散を意味し、最終話へ収束していく物語である。
 誰かの夢として生きるという夢が、醒める。六人が解散して、大人になる。ああやはり、このアニメは箱庭の崩壊をハッピーエンドとして終わるのだろうか。

 どうなってしまうのか本当に不安で、寂しくて、期待している。今まで本当に楽しかった。
 彼らにとっては底辺の日々でも、私にとっては最高のエンターテイメントだった。どうか、最後まで、夢を見させてほしい。最後には、きちんと、夢から醒めさせてほしい。

 暫定的所感。間違っている箇所もあるかもしれない。また何か気づいたら追記する。

 追記:上のもの、一話を一度見ただけでがーっと書いたんですが、見直すとこれ、一松ホームレスなのか…つらすぎ…でも納得もする…彼は確かに箱庭を捨てている、だんだん駄目になっていくことから脱出している。同じか、さらにひどい地獄が待っているとしても、彼は独りで生きる道を選んだんだ…とても、勇敢だと思う。

 追記2 松を勧めてくれた妹に24話でとても泣いた話をしたら、彼女はただ鬱になっただけで感情移入はしなかったとのこと。
 私は今まで、私がもっと若くて、学校の友達とわいわい言いながら松を見られたら楽しかっただろうなぁと思っていたけれど、24話を見て初めて、家を出て働いた経験があってよかったと思った。自分に同じような境遇がなければここまで泣けなかった。24話を見てピンと来なかった人には、何年か経ってからまた見返してほしいです。

2月に読んだ本

2016年2月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
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ナイス数:0ナイス

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